研究風景|物質反応論II研究室

EN 兵庫県立大学

研究風景

測定機器

NMR(核磁気共鳴分光計)
(日本電子 JNM-ECZ-600R)
2019年に導入した最新の装置です。
NMRとは核磁気共鳴の略称であり、1H核や13C核などが磁場中で核スピンの共鳴現象を起こす性質を利用して、有機化合物等の分子構造解析・物性評価・定量分析に使われます。通常の測定では、数ミリグラムの有機化合物を重水素化溶媒に溶かした溶液を用います。この機器(日本電子ECZ-600R)は、磁場強度14.1T(テスラ)の超電導磁石を有し、1H核の共鳴周波数が600MHzとなるので、高分解能な測定を行うことができます。さらに、磁場勾配法を用いた二次元測定(HMBC, HMQC,NOESY測定など)を組み合わせることで、有機分子の構成原子のつながりを立体配置を含めて、効率的に解析することができます。そのため、未知の有機化合物、天然物、有機配位子を含む金属錯体などの構造決定に威力を発揮します。

NMR(核磁気共鳴分光計)1
NMR(核磁気共鳴分光計)2
NMR(核磁気共鳴分光計)

MS(質量分析装置)
(JEOL JMB-T/00LC)
TOF-MS(TOF=time of flight)
ESI法による質量分析を行う機器です。ESI法は強電界のもとで試料溶液を噴霧することにより帯電液体をつくり、イオンを取り出す手法です。
(ESI=Electro Spray Ionization)
分離の原理は、イオンは電極にパルス電圧が印加させることによって加速され、電圧が一定である自由飛行空間を等速直線運動し、各イオンの質量数に応じた速 度で飛行します。イオンは同じ飛行距離を質量数に応じた速度で飛行するので、質量数固有の飛行時間で検出部に到達します。この飛行時間を観測することで質 量分析を行うことができます。

MS(質量分析装置)

HPLC(高速液体クロマトグラフィー)
さまざまな有機化合物の分離のための手法であり、分離した化合物の分取も可能です。ポンプ、インジェクター、カラム、検出器などで構成されています。
・ポンプ:移動相や試料を送液する。
・インジェクター:試料を注入する部分。移動相の流れを止めずに試料を注入できる。
・カラム:試料の分離を行う。様々な種類があり、目的物質の性質に合わせて交換できる。

HPLC(高速液体クロマトグラフィー)

GC(ガスクロマトグラフィー)
(GC-17A, GC-14B)
気化しやすい試料中の各成分を測定する分析装置です。試料注入口から入れられたサンプルはHeガスによってカラムに運ばれ、カラム中で各成分に分離されま す。分離された各成分は検出器に運ばれ、ピークの保持時間、ピーク面積から試料の定性、定量分析を行うことができます。

GC(ガスクロマトグラフィー)1
GC(ガスクロマトグラフィー)2

OR(旋光度計)
旋光計は、Naランプからの光を測定物質にあてて、面偏光の回転が右か左か、またはどれだけ回転したかを数値化するための検出器です。主に光学活性体の性質を知るときに用います。

OR(旋光度計)

融点測定器
(B-545)
JIS法の光透過方式により、自動で融点を測定できます。サンプルを毛細管につめ、本体にセットし、昇温速度を設定して測定します。

融点測定器

実験風景

個人が責任をもって実験します。

実験風景1
実験風景2
実験風景3
実験風景4
実験風景5
実験風景6

研究室風景

実験をたくさんすると、データの解析も忙しくなります。
最新の文献をしっかりと調べます。

研究室風景1
研究室風景2

セミナー

研究報告会や論文紹介などを行います。

セミナー1
セミナー2
セミナー3
セミナー4